2013年7月18日木曜日

政府への日本のTPP交渉参加に関する意見提出のご報告

政府による6月17日開催TPP協定交渉に係る意見提出等のための業界団体等への説明会」参加団体として、以下意見を提出いたしました。
http://tpp-dialogue.blogspot.jp/#!/2013/06/tpptpp-tpp-webtpp-tpp-tpp-tpp-2012-2.html


1、組織名
市民と政府のTPP意見交換会・全国実行委員会

2、提出意見①
該当する交渉分野 : 全て
意見:情報公開とTPP交渉に関する市民参加の説明会の開催について

情報開示に関して、政府説明資料はTPP政府対策本部ホームページなどの一覧掲載、Q&Aなど以前より見やすく分かりやすい表現になったことを私たちは歓迎いたします。
しかし、例えば用語集がなくネットのどの情報が正しいのか、また市民にどのような影響が出る可能性があるのか、市民が判断することは容易ではありません。また、各種会合においてどのような点が議論され、どのような課題が争点となったのか、市民が特に懸念を持つ点について政府がどう考えるのかは明記されておらず、これでは、参加できなかった市民が議論の流れを知ることは困難です。

「市民と政府のTPP意見交換会・全国実行委員会」の働きかけで、これまで東京、大阪、愛知において市民参加の意見交換会が実施されましたが、昨年12月の安倍内閣発足以後一度も開催されていません。
また地域シンポジウム、都道府県別説明会、業界団体との意見交換会も公開で行われておらず、「国民的な議論」が尽くされたとはいい難い状況です。
今年3月の首相官邸での参加表明記者会見において、安倍総理大臣は「国民への情報提供はしっかり行ないたい」旨の発言をしています。この発言の趣旨が十分生かされるよう、市民に対する情報公開及び説明会を開催していただくよう、要請いたします。


3、提出意見②
該当する交渉分野 : 全て

意見:TPP交渉に関するパブリック・コメントの実施について
TPPは秘密交渉であり、前もって交渉の論点を示すことは不利になると、日本政府は説明しています。しかしながら、アメリカ合衆国通商代表部(USTR)は関係団体対象のパブリック・コメントの募集を行い、その意見を参考に交渉に臨む仕組みを整えています。今回の「意見聴取」も、「パブリック・コメントとは異なる」と説明されており、行政手続法にのっとったパブリック・コメントではありません。
行政手続法第43条に「(1)命令等の題名、(2)命令等の案の公示日、(3)提出意見及び(4)意見に対する行政機関の考え方について公示を行います。」とあり、出された意見に対する行政機関の考え方についての公示を行うことが義務付けられています。
今回の意見聴取は、団体等のみ提出可能とありますが、団体に属していない個人も多く、また属していても所属団体と個人の意見が同等であるとは限りません。
また、6月17日政府主催の説明会に政府から招かれ参加した団体の意見は「原則公開」、参加しなかった団体等は「公開させていただく場合がある」としています。それでは公開するかどうか、政府が恣意的に選別することにつながりかねません。

私たち市民が等しく意見を述べる機会を作るとともに、それに対する政府見解を公開すべきと考えます。日本の市民・国民の将来に重大な影響を及ぼす交渉について、市民・国民の意見を交渉に適切に反映するために、パブリック・コメントを実施していただくよう、要請いたします。